来年の東京五輪・パラリンピックを見据え、紅白歌合戦は後半も、五輪を意識した曲が続いた。
人気バンド「いきものがかり」は、2012年ロンドン五輪のNHKテーマソング「風が吹いている」を歌唱。当時の五輪代表選手の試合や観客が応援する映像がバックに流れ、あのときの感動をまざまざと思い起こさせる歌だった。最後はボーカルの吉岡聖恵さんの「みなさん、ご一緒に!」の声に合わせて、会場も声を合わせた。
直後に元競泳選手の北島康介さんが登場。審査員を務める瀬戸大也選手が東京五輪での活躍を誓う中、「やってくれるんじゃないかと思います」と期待を込めた。
続いて登場した人気デュオ「ゆず」は、「紅白SPメドレー2019-2020」の最初に、2004年アテネ五輪のNHKテーマソング「栄光の架橋」を熱唱。北島さんがアテネ五輪で金メダルを獲得し“咆哮”する映像も流れた。さらに「SEIMEI」では、期待が高まっている選手の映像が流され、まさにエールを送るような歌唱となった。
続くアイドルグループ「嵐」は、「パプリカ」と同じ、「NHK2020ソング」として「カイト」を初披露。作詞・作曲した米津玄師さんと嵐が対面したVTRも流された。
米津さんはVTRで登場し、「『カイト』を作るにあたって、いろんなことを考えましたが、今の自分は誰かに生かされてきたということ。周りの人間や遠くで影響を与えてくれた、たくさんの方々、ちょっとずつ許されながら、ここで生きていいと。そういうことを考えた。日々を漫然と生きているとそういうことを忘れがちになるが、忘れてはならないと自分を戒める気持ちで作った。とてもいい曲になったと思います」と背景を語った。
新国立競技場で嵐が「カイト」を歌った映像が流され、メンバーの一人で白組司会の桜井翔さんは「いろんな人に届くといいなと思います」と話した。