【ワシントン=黒瀬悦成】ポンペオ米国務長官は5日、FOXニュースの報道番組に出演し、イランの最高指導者ハメネイ師の軍事顧問が、イラン革命防衛隊の精鋭「コッズ部隊」のソレイマニ司令官殺害への報復は「軍事施設への軍事的対応だ」と発言したことに関し、「米国はどのような報復に対しても備えができている」と強調した。
ポンペオ氏は、イランが米軍将兵や米施設を攻撃した場合、「迅速かつ果断に反撃する。イランは高い代償を支払うだろう」と指摘した。
また、イランが報復攻撃してきた場合に備え、トランプ氏が4日のツイートで「イランとイラン文化にとって非常に重要」な52カ所の攻撃目標を設定したと発言したことについて、ポンペオ氏は「文化施設を攻撃すると言ったわけではない」と説明した。
トランプ氏の発言に対しては「国際法から逸脱している」などとする批判が民主党などから出ていた。
ポンペオ氏はまた、ABCテレビの番組で「米国を標的とした攻撃を首謀した政策決定者に対しては、国際法を順守した攻撃で対処する」と警告した。
ソレイマニ司令官の殺害で「世界がより安全になったのは明白だ」とも強調。民主党などから「今のタイミングでソレイマニ司令官を殺害する必然性があったのか」などと疑問の声が出ていることに対しては「もし米国が何もせず、ソレイマニにテロ作戦の計画を進めることを許していたら、より大きなリスクが生じていた」と訴えた。