特撮作品やアニメ作品などの脚本を多く手がけた脚本家の上原正三さん(うえはら・しょうぞう)が2日、肝臓がんのため死去した。82歳だった。葬儀は近親者で行った。喪主は長男、敬太郎(けいたろう)さん。
昭和12年、沖縄県出身。中央大学を卒業後、41年の円谷プロダクション製作の特撮テレビ番組「ウルトラQ」の第21話「宇宙司令M774」で脚本家として全国デビュー。その後、「ウルトラセブン」の脚本を多く手がけた。同社を退社してフリーになった後も、46年の「帰ってきたウルトラマン」のメインライターを務めた。東映の作品にも多数かかわり、「がんばれ!!ロボコン」(49年)「秘密戦隊ゴレンジャー」(50年)「宇宙刑事ギャバン」(57年)などのほか、アニメ作品「ゲッターロボG」などの脚本を手がけた。
平成30年には、米軍占領下の戦後沖縄を舞台に、戦争で傷付いた子供らが、伝説の精霊「キジムナー」をよりどころにたくましく成長していく物語「キジムナーkids」(29年)で、岡山市が制定する「坪田譲治文学賞」を受賞した。