「ボヘミアン・ラプソディ」のヒット後、多数作られている音楽物語の一つか。こちらも大ヒットした音楽劇「ラ・ラ・ランド」のスタッフが、「マレフィセント」のエル・ファニングをヒロインに、歌のオーディション番組を勝ち抜く少女の姿をつづる。
少女を鍛え、見守るのは、著名なオペラ歌手だったが今は飲んだくれの老人。典型的な骨格の物語を、熱血ではなく意外なほど静かに描く。これが、今ふうなのか。音楽の印象は薄いが、ファニングが美しく撮られている。十代の魂。すなわちヒロインの悩みに共鳴できる世代向け。
10日から東京・角川シネマ有楽町、大阪・シネ・リーブル梅田などで全国順次公開。1時間34分。(健)
★★★☆(★5傑作 4見応え十分 3楽しめる 2惜しい 1がっかり ☆は半分)