平成29年に抵抗できない状態の19歳の娘に性的暴行を加えたとして、準強制性交罪に問われ、一審名古屋地裁岡崎支部で無罪判決を受けた男性被告の控訴審は14日、名古屋高裁(堀内満裁判長)で第3回公判が開かれ、結審した。高裁は3月12日に判決を言い渡す。
抵抗が著しく困難な「抗拒不能」の状態だったかどうかが争点。昨年12月の第2回公判では、娘に面接、心理状態を鑑定した精神科医の小西聖子武蔵野大教授が「娘は長年性的虐待を受ける中で、抵抗できない心理状態になっていた」と証言した。
昨年3月の一審判決は娘が中学2年ごろから被告に性的虐待を受けており、性交は意に反するものだったと認定する一方、抵抗し拒めた時期もあったなどとして「抗拒不能と認定することはできない」と判断した。事実誤認があるとして検察側が控訴していた。