大学生ら15人が死亡した長野県軽井沢町のスキーバス転落事故は、15日で発生から4年となる。発生時刻が目前に迫った14日、事故現場付近に建立された慰霊碑に、犠牲者が通っていた大学の関係者や地元住民が献花し追悼。「無念を受け止めて生きている」と寂しさを口にした。
事故でゼミの学生4人を亡くした法政大名誉教授の尾木直樹さん(73)も花束を4つ手向け、手を合わせた。発生日を前に亡くなった学生の親や負傷した教え子に会い、その様子について慰霊碑を前に報告。「けがをした仲間が一人一人働いていて元気だよ。無念を受け止めて生きている」と伝えたという。交通安全への思いから、昨年6月に運転免許を自主返納した。「交通事故犠牲者が減っているのは、みんなの心の中に(バス事故の記憶が)残って安全意識が高まっている証しだ」と前を向いた。