安倍晋三首相の施政方針演説など政府4演説に対する各党の代表質問が22日、衆院本会議で行われ、国会論戦がスタートした。首相はカジノを含む統合型リゾート施設(IR)事業に関し、「推進には国民的理解が重要で、丁寧に進めていきたい」と強調した。憲法改正については「期限ありきではないが、国民意識の高まりを受け、憲法審査会の場で与野党の枠を超えた活発な議論が展開されることを期待する」と述べた。
首相は、IR担当の内閣府副大臣だった秋元司衆院議員が収賄容疑で逮捕されたことに対し、「誠に遺憾だ。任命した者として重く受け止めている」とし、陳謝した。その上で「IRはカジノだけでなく国際会議場や宿泊施設を併設し、観光先進国の実現を後押しする」として、今後も推進していく考えを示した。
国会での改憲議論をめぐっては、国民民主党の玉木雄一郎代表が9条に自衛隊を明記する自民党改憲案を取り下げるよう要求したのに対し、首相は「自民党案はたたき台であり、問題があるというなら(国民民主)党の案や考え方を提示してほしい」と応じた。
一方、野党から批判を受けた「桜を見る会」の招待客選定や自身の後援会関係者らが出席した夕食会に関しては、「公職選挙法に抵触するのではないかという指摘は当たらない」と強調した。
22日は玉木氏のほか、立憲民主党の枝野幸男代表と自民党の二階俊博幹事長が質問に立った。