【カイロ=佐藤貴生】イエメンのイスラム教シーア派系武装組織フーシ派の報道官は29日、傘下のテレビ局を通じて、隣国サウジアラビア南部ジザンにある国営石油会社サウジアラムコの関連施設を攻撃したと表明した。ロイター通信が伝えた。
サウジ政府は確認しておらず、アラムコはコメントを拒否し、詳細は不明。報道官は空爆を激化させたサウジに応戦したとし、ジザンとその近郊の空港や軍基地などの重要施設にも「多数のロケット弾や無人機」で攻撃したとしている。
サウジなどは2015年にイエメンに軍事介入し、シーア派大国イランと連携しているとされるフーシ派と戦闘を展開。フーシ派は昨年9月、サウジ東部のアラムコの石油施設が攻撃された際に犯行を認める声明を出したが、米やサウジはイランが関与したと断定していた。