尼崎市の人口、2年連続増 20代単身中心に転入超過






 尼崎市の1月1日現在の人口は45万1507人で、2年連続で増加したことがわかった。昭和40年代をピークに人口減少の傾向が続いていたが、ここ数年は大阪などに近い利便性から20代の単身者を中心に転入者が多く、底上げにつながったという。ただ、市が力を入れている子持ちのファミリー層の定住は進んでおらず、課題となっている。

 市によると、平成31・令和元年1~12月の住民基本台帳の移動状況では、出生3718人、死亡5159人で自然動態は1441人減。一方、転入1万9203人、転出1万7686人で社会動態は1517人増だったことから、全体では76人の微増となった。

 9年ぶりにプラスに転じた平成30年(442人)に続く増加で、特に転入超過による社会動態の上昇傾向は4年連続。2年続けて千人を超えたのは52年ぶりとなった。

 市は背景として20代単身者の転入が増えたことを挙げる。特に園田地区への転入者が多いという。大阪や神戸への利便性の高さや雇用環境の改善などが要因とみられる。一方で、ファミリー層の転出傾向が収まる気配はなく、近隣の伊丹市や宝塚市への転居が目立つとしている。

 しかし、総人口はピークだった昭和45年に比べると約10万人減っている。市は今後、転出者へのアンケートを行う予定で、担当者は「ファミリー層の志向を分析し、住宅などのハード面だけではなく、ソフト面の充実を図り、転出に歯止めをかけられるようにしたい」としている。



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