【韓国】 東京オリンピック後の日本の未来が暗いワケ~情報流出で明らかになる「日本の素顔」[01/31]
オリンピックはワールドカップと一緒に世界の人々の関心が非常に大きなスポーツの祭典だ。オリンピックを開催する国は全世界の耳目を集め光栄にならざるをえない。何よりオリンピックを開催した国家は多くない。今年、東京オリンピックは夏季オリンピックとしては32回大会だが今まで冬季と夏季を含むオリンピックを行った国は20カ国未満だ。これは何度も開催した国があるということで、望むすべての国が大会を行う程軽い大会ではなく、国力と国家の地位を象徴する国際イベントだ。
日本も今回の大会を含めて4回(冬季2回、夏季2回)、オリンピック開催国として国際的な地位がかなり高い。このように何度も開催した日本なので、今回のオリンピックは誇示欲以外の他に大きな意味はなさそうだが、深く見れば他の策略がある。それは対外的には福島原発事故以後、墜落した国家イメージを向上させ、対内的には国民の不満を抑えようとする政治的な意図だ。日本政府が東京オリンピックのモットーを「再建五輪」とみなしていることから内部をまとめようとする政治的な意図が見られる。
「再建五輪」は初めてではない。1964年に開催された日本の初のオリンピックも「再建五輪」だった。これを通じて太平洋戦争当時の戦犯国家としてのイメージから抜けだし、内部統合を企てた経験がある日本は今回のオリンピックを通じて福島原発事故後にできた放射能国家というイメージを除去し、放射能に露出した国民の不満を糊塗しようとしている。
(中略:過去、ムッソリーニやヒットラー、冷戦時代のモスクワもオリンピックをイメージ改善に用いた)
これら事例を見ればスポーツほど政治と密接な関係する分野も珍しく、今回、日本政府が政治的意図を露骨に表わしても例外とは見られない。問題は福島原発事態以降の災難を薄めるために過度に危険な火遊びをしているという点だ。原電事故被害地である福島で野球をはじめバスケットボール、サッカーなど競技をおこなう計画で憂慮される。
日本国内ですら忌避する原発被害地を全世界的行事の場にしようとする点で放射能の危険性をオリンピックで薄める日本政府の大胆さが見られる。グリーンピースなど国際環境団体は福島原発周辺の放射能数値が年間被爆限界値の100倍を越えるなどまだ危険水準であることを強調して日本政府の情報公開と積極的な対策を促しているが軽く無視されている。
さらに憂慮される点はオリンピック期間に福島地域で生産された食材で作った飲食品を提供する、と公開的に明らかにした点だ。これには日本政府の見せ掛けの形が隠れているようだ。実際に福島で購入した農産物を活用する場合、これを摂取した選手たちが放射能に被爆することは明らかだ。このため、実際に福島産農産物を果敢に活用する可能性は低い。
ただし、今後の検査で放射能に被爆した選手がいない場合、日本政府は実際に活用することもない福島産農産物が安全な証拠だと言い張るかも知れない。これは否定的な認識が強い福島を前面に出してかえって肯定的な面を浮上させようとする軽薄な策略だ。アベ政府が今まで見せた姿勢を見れば十分可能なシナリオだ。
しかし、日本政府の意図とは異なり、今回の東京オリンピックは逆に今まであらわれなかった日本放射能の実態を確認する契機になる可能性の方がより高い。全世界の人々が見守って参加するオリンピックは開催期間、その国のすべての情報が外に流出する舞台であり通路であるからだ。大会に出場する数千人の選手と数百万の観客が直接見聞きして伝播する情報を防げるだろうか。
恐らく日本政府の意図は放射能が深刻だという実態だけをさらに知らせて失敗する可能性が高い。オリンピックを契機に訪問した外部の人はこれまでの様に日本政府の見せ掛けにだまされることなく真実を知り、これに内部の人々まで動いてより一層深刻な葛藤を誘発するだろう。東京オリンピック後、日本の未来は明るくないという展望が出てくるのもこのためだ。
ソース:中小企業新聞(韓国語)[クァク・ヨンワンの世界窓]東京オリンピックと日本の未来
http://m.smedaily.co.kr/news/articleView.html?idxno=89272