クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客だった香港人男性(80)の新型コロナウイルス感染が下船した香港で確認された問題で、厚生労働省は4日、横浜港に停泊している同船内で前夜から続く乗客乗員約3700人の検疫を急いだ。ウイルス検査の結果が判明するまで全員が船内で待機中。結果判明と下船は5日以降にずれ込む可能性がある。
厚労省によると、クルーズ船は途中寄港した那覇でいったん検疫を済ませていたが、香港人男性の感染が確認されたため、那覇の検疫を取り消し、異例の「再検疫」となった。
数十人の検疫官らが乗船し、乗客らの健康状態を確認。発熱やせきなどの症状がある人にはウイルス検査を実施し、陽性なら感染症指定医療機関に入院となり、船も消毒する見込み。
また、症状がある人や香港人男性の濃厚接触者に加えて、4日未明に脳梗塞の疑いで船外に搬送された男性や同行した妻も念のため検査する。夫婦に症状はないという。