生後1カ月の長女を揺さぶり死亡させたとして、傷害致死罪に問われた中馬隼人被告(43)=神奈川県茅ケ崎市=の裁判員裁判で、東京地裁立川支部(竹下雄裁判長)は7日、無罪判決を言い渡した。求刑は懲役8年だった。
争点は揺さぶりの有無だった。検察側は、長女に硬膜下血腫や網膜出血などの症状があったことから「頭部に振り子のような力が加わった」と指摘。事件のあった時間帯にそれができたのは被告だけだと主張していた。弁護側は、症状は低酸素状態でも起こり得るとして「呼吸停止の原因は断定できない」と、無罪を訴えていた。
被告は平成29年1月13日午後11時すぎ、東京都町田市の自宅で、長女の頭を激しく揺さぶって急性硬膜下血腫や多発性肋(ろっ)骨(こつ)骨折などの傷害を負わせ、同年3月22日に入院先の病院で、傷害が原因の肺炎で死亡させたとして起訴されていた。