生後11日だった長男を殺害しようとしたとして、殺人未遂罪に問われた埼玉県八潮市の無職、佐藤早智被告(26)は10日、さいたま地裁(田尻克已裁判長)の裁判員裁判初公判で「殺意については分からない」と起訴内容を一部否認した。
検察側は冒頭陳述で、佐藤被告が心神耗弱状態にあったとする一方で、「自らの行為の危険性を認識していた」と指摘し、殺意はあったとの見方を示した。
弁護側は「適応障害の影響で、人が死ぬ可能性が高い行為と認識できなかった」と主張し、責任能力について争う姿勢を示した。
起訴状などによると、佐藤被告は平成29年11月20日未明、当時暮らしていた同県三郷市のアパートで、長男の口や鼻を毛布で押さえつけて殺害しようとしたとしている。
長男は一時、心停止状態になった。