山形県酒田市黒森の黒森日枝神社で15日、県指定民俗文化財の「黒森歌舞伎」が上演された。江戸時代中期の享保年間から280年以上にわたり同神社に奉納されてきたと伝えられている農民歌舞伎。今年は平成22年以来となる本狂言「義経千本桜」が奉納され、観客から大きな拍手が送られていた。
黒森歌舞伎は昨年11月、日本・ポーランド国交樹立百周年の記念ベントとして初の海外公演を行い好評を得た。海外公演に尽力したアダム・ミッキェヴィチ大学准教授のイガ・ルトコフスカさんもこの日訪れ、「日本の文化、地域の文化にはすばらしいものがあり、この黒森歌舞伎をポーランドで上演できたことはよかった」と話していた。
黒森歌舞伎は17日も行われ、義経千本桜から「摂州渡海屋の場」「摂州大物浦の場」が演じられる。