心愛さん死亡「虐待が原因」父親被告人質問 千葉小4女児虐待死





栗原勇一郎被告(フェイスブックから)

 千葉県野田市で昨年1月、小学4年の栗原心愛(みあ)さん=当時(10)=を虐待して死亡させたとして、傷害致死などの罪に問われた父親の勇一郎被告(42)の裁判員裁判第8回公判が5日、千葉地裁(前田巌裁判長)であった。4日に引き続き被告人質問が行われ、勇一郎被告は心愛さんが死亡したことについて、「私が行った虐待行為が原因の一つだと思う」と述べた。

 一方で、心愛さんが小学校のアンケートで被告からの暴力を訴えた平成29年11月上旬に心愛さんをたたいたり、蹴ったりしたことは「一切ない」と否定。30年12月末から心愛さんが死亡する31年1月24日までに心愛さんが受けたとされる虐待や母親(33)=傷害幇助(ほうじょ)罪で有罪確定=に対する暴行についても、起訴内容のほとんどを否認した。

 心愛さんの顔にできたあざは「脱衣所で心愛ともみ合いになったときに付いたものかもしれない」と主張。母親への暴行については、心愛さんの背中を蹴るなど突然暴れ出したため、暴行を止めるために馬乗りになったり平手打ちをしたりしたと述べた。

 30年7月、心愛さんに本人の排泄(はいせつ)物を持たせた様子を撮影したとされる強要罪については「心愛に『撮りたければ撮れよ』と言われた」と反論した。

 勇一郎被告は虐待を始めた時期を30年7月ごろと説明。虐待に当たる行為として心愛さんを押さえつけたり、屈伸させたり、立たせたりしたことを挙げた。

 その上で、心愛さんが自宅で屈伸したり立ち続けていたりしたことについて、「心愛が(反省のために)『自分でやる』と言ったので、最後までやらせようとした」と弁解した。



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