政府は6日、農林水産物・食品の輸出拡大について関係閣僚会議を開き、輸出額を令和7(2025)年に2兆円、12(30)年に5兆円に伸ばす新たな長期目標を発表した。1兆円を目指した令和元年の輸出額は水産物の不漁などで9121億円にとどまっており、従来の戦略を仕切り直す。人口減で国内需要が縮小する中、輸出を大幅に増やして生産基盤を維持する狙いだ。
会議に出席した菅義偉官房長官は「日本の野菜や果物はアジアで大変人気があり、輸出はまだまだ伸びる。新たな目標に向かって、早急に具体的な議論をまとめる」と強調した。
主要市場の中国を中心に新型コロナウイルスの感染が広がり、景気減速の恐れがある。当面は輸出を増やしにくく、拡大に向けた支援策の強化も課題になりそうだ。