埼玉県も「クラスター」警戒 類似ケースの接触者洗い出し

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 埼玉県内で確認された新型コロナウイルス感染者が10人に達した。県が神経をとがらせているのは、感染者集団「クラスター」が形成される危険性だ。ひとたび発生すれば「濃厚接触者の足取りが追いづらく、次のクラスターを生み出しかねない」(県保健医療部)として、感染者の行動ルートの特定などを急いでいる。

 クラスターは、複数の感染者が確認された大阪市北区のライブハウスなどで形成されたとみられている。感染が確認されたさいたま市の40代女性会社員も、2月23日にこのライブハウスを訪れていた。

 他の地域でも散発的に形成されている可能性は高く、愛知県の大村秀章知事は「名古屋市内に2つの集団がある」との認識を示している。

 埼玉県がクラスターへの警戒感を一段と強めたのは、今月6日に行田市の60代の女性が陽性と診断されたことがきっかけだった。

 女性は、2月20日に東京都内のライブハウス「池袋音処・手刀(チョップ)」でライブを鑑賞し、21、27日に行田市のコナミスポーツクラブ行田店でダンスなどをした。さらに22日に熊谷市の中央公民館で三味線教室に参加、25日と3月2日には母親の受診同伴のため、さいたま市のさいたま赤十字病院を訪れていた。

 県は、女性のケースが、他府県でクラスターと疑われる事案と類似していると判断し、濃厚接触者の洗い出しに着手した。ライブ参加者以外は大半を特定し、現在、健康観察を行っている。

 仮に県内でもクラスターが形成された場合、どう身を守ればいいのか。

 新型コロナウイルスは、感染者のくしゃみやせきのしぶきを吸い込んだり、ウイルスが付いた手で口や鼻を触ったりすることで感染する。厚生労働省はこれまでの感染傾向から、参加人数に関わらず、風通しの悪い空間で、人と人が近距離で会話するカラオケボックスや、自宅での大人数の飲み会などは感染の可能性が高いとみている。

 県保健医療部の担当者は「不要不急の外出を避けることが第一の予防策」とした上で、「やむを得ず行事やイベントに参加する場合でも、会場での飲食を避け、手を伸ばして届かない距離を取って会話するよう心掛けることで感染リスクを減少できる」と語った。

(竹之内秀介)

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 クラスター 小規模な集団感染や、それによってできた感染者の集団を意味する。クラスターが次のクラスターを生み出すという感染の連鎖が各地で起きると、感染者が爆発的に増えるため、政府はクラスターの発生防止が極めて重要と位置づけている。厚生労働省は2月下旬、クラスターが発生した自治体に専門家を派遣し、対策を検討する「クラスター対策班」を設置した。

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