補正予算で経済対策を 経済財政諮問会議の民間議員が提言





経済財政諮問会議を終え、取材に応じる民間議員の中西宏明・経団連会長=10日午後、首相官邸

 政府は10日、経済財政諮問会議を開き、新型コロナウイルスの感染拡大による景気減速への対応策などについて議論した。民間議員は提言で、すでに生産や消費で影響が出ているとし、「国内での感染終息後も内需が冷え込む懸念がある」と指摘。令和2年度の補正予算を早期に編成し、十分な経済対策を着実に実施するよう求めた。

 諮問会議に出席した安倍晋三首相は「国民生活への影響をしっかり見極め、時機を逸することなく、必要かつ十分な経済財政政策を躊躇(ちゅうちょ)なく行っていく」と強調。事業規模約26兆円の経済対策や企業への資金繰り支援などを実施する方針を改めて示した。

 民間議員の提言は企業に対しては、感染拡大による景気低迷の困難をチャンスに変えるべく、感染終息後を見据えた投資や雇用、賃金を維持・拡大するよう提言。具体的には、国の予算や企業の内部留保のうち現預金240兆円などを活用した生産性向上への取り組み強化や、中小企業を取り巻く取引条件の改善、今春闘での賃金引き上げのモメンタム(勢い)を維持することなどを注文した。



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