安倍晋三首相は10日、官邸で開いた新型コロナウイルス感染症対策本部の会合で、全国的なイベントの開催自粛について「今後おおむね10日間程度はこれまでの取り組みを継続してほしい」と要請した。政府の専門家会議(座長・脇田隆字国立感染症研究所長)が、イベント自粛などの感染防止措置の効果に関するデータが集まる19日ごろまでは自粛が必要だとの認識を示したことを踏まえた。
首相は会合で「引き続き国内の急速な感染拡大を回避するために重要な時期だ」と述べた。
また、感染を防ぐ水際対策として、新たにイタリアの一部などからの入国を拒否する方針を表明した。新たに追加するのはイタリアの北部のロンバルディア、ベネト、エミリア・ロマーニャ、ピエモンテ、マルケの5州と、イランのアルボルズなど8州、サンマリノ共和国全域に滞在歴のある外国人で、11日午前0時から効力を発生させるとしている。
首相は「引き続き国民の健康と生活の安定を守るため、これまでの施策を着実に実行するとともに、日々変化する情勢の先を見据え必要な対策を躊躇(ちゅうちょ)なく講じていく」と強調した。