世界の主要金融機関が加盟する国際金融協会(IIF)は23日、2020年の世界全体の実質経済成長率がマイナス1・5%と、金融危機後の09年以来、11年ぶりのマイナスになるとの予測を発表した。日米欧が軒並みマイナス成長に転落する。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で経済活動が停滞しており、原油価格の急落も響く。
国際通貨基金(IMF)のゲオルギエワ専務理事も23日、世界が今年はマイナス成長になるとの見通しを示し「景気後退は少なくとも金融危機と同程度か、さらに悪化する可能性もある」と危機感を表明した。
IIFは20年の先進国の成長率をマイナス3・3%と予想。日本は19年の0・9%からマイナス2・6%に落ち込むと見込む。感染が急激に広がる米欧も厳しく、米国がマイナス2・8%、ユーロ圏はマイナス4・7%と予測し、IIFは「米欧はともに既に景気後退に入っている」と分析した。(共同)