米石油企業が破産法申請 原油急落で経営悪化


 米国で新型原油シェールオイルを生産するホワイティング・ペトロリアムは1日、米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を米裁判所に申請した。米メディアによると、最近の原油相場の急落を受け、経営が悪化したシェールオイル生産大手が破綻するのは初めて。

 原油相場は、新型コロナウイルスによる世界的な経済活動の停滞で需要が減少する中、有力産油国のサウジアラビアとロシアの増産方針を打ち出したことで、供給過剰懸念が高まり、1バレル=20ドル付近に低迷。米国のシェールオイル業者は、この価格水準では採算割れとみられ、経営が厳しくなっている。

 ホワイティング社は、中西部ノースダコタ州が拠点で、ニューヨーク証券取引所に株式を上場している。米メディアによると、原油価格が急落する前から経営不振だったという。同社は声明で「原油価格急落を踏まえ、債権者と交渉した財務再構築が最善だと結論づけた」と述べた。

 また、トランプ大統領は3日にエクソンモービルやシェブロンといった米石油大手の経営者と会談し、米石油業界の救済策を巡り議論する予定だ。(共同)



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