国土地理院とTSSが災害時の情報発信で協力


 国土地理院中国地方測量部(広島市中区)とテレビ新広島(同市南区、TSS)は、地理空間情報と空撮映像を相互に活用して、自然災害時に正確でわかりやすい情報発信を行うための協力協定を結んだ。

 国土地理院では、大雨による河川氾濫などの大規模浸水が発生することを想定した浸水推定図を作成している。空中写真やSNSの画像などから水際を判読し、標高データから浸水範囲と深さを算出。平成30年7月に西日本豪雨が発生した際には、岡山県倉敷市真備町の浸水推定図を初めて作った。参考となる映像や画像があれば数時間で作成することが可能で、災害発生時にTSS取材陣がヘリコプターから空撮した映像が活用されることになった。

 国土地理院が保有する地理空間情報をTSSに提供。災害時や防災などの報道資料に活用して県民らに正確でわかりやすい情報発信をしてもらうという。

 広島市中区の広島合同庁舎で行われた締結式で、中国地方測量部の中島最(さい)郎(ろう)部長は「協定締結をうれしく思う。TSSから提供される空撮映像は、より正確な浸水推定図を作成するうえで重要な資料になる」と話し、TSSの箕輪幸人社長は「膨大にある空撮映像が減災、防災につながれば、災害発生時に一人でも多くの命を守る報道機関の使命を果たすことにつながる。国土地理院からの情報提供を受けて、素早い避難行動につながる情報発信をしたい」と話した。



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