新型コロナウイルスの感染拡大を受け、新作映画の劇場公開が軒並み延期されている。特に、7日に出された緊急事態宣言で、対象地域では基本的に映画館は営業されていない。そんな中、映画を自宅に居ながら楽しめる映像レンタルや動画配信サービスが注目されている。(水沼啓子)
映画を自宅で
DVDやCDのレンタル大手「TSUTAYA」(本社・東京都渋谷区)によると、これまで横ばい傾向が続いていた映像レンタルが最近、伸びてきているという。
映像レンタルは、北海道の鈴木直道知事が2月末に「緊急事態宣言」を出してから増え始めた。新型コロナウイルス感染拡大が深刻さを増しているとの認識が、道内に限らず全国にも広がったことが背景にあるようだ。「時間消費という点ではこれまでいろいろな選択肢があったが、新型コロナ感染拡大により家にいる時間が長くなる中、映画を自宅で見る人も増えているようだ」(広報担当者)としている。
レンタル大手「ゲオ」(本社・名古屋市)ではDVDの宅配レンタルサービスも手掛けているが、店頭貸しのレンタルと違い、人と接触せずに借りられるのがポイント。
ネット上で見たい映画を選ぶと、自宅の郵便受けにDVDが届く。返却時も郵便ポストに投(とう)函(かん)するだけだ。レンタルは1枚から可能で、レンタル料(旧作105円~新作396円)+送料(7枚までなら319円)と手頃だ。
ゲオの広報担当者は、新型コロナの影響かは不明と断った上で、一度に複数の作品を借りても期限内に十分視聴できるだけの時間的余裕が生まれているせいなのか「1回の注文時の枚数がやや増えている」という。