ロイター通信は10日、米医薬品大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が、武田薬品工業から手術時の止血などに使うパッチ剤事業を買収する計画を断念したと報じた。
米連邦取引委員会(FTC)が10日、米国で承認されている他の手術用パッチ剤もJ&Jが販売しており、買収は競争上問題があると指摘。欧州連合(EU)の規制当局も3月、計画に懸念を表明し、調査に乗り出す方針を示していた。
武田薬品は昨年5月、J&J傘下のエチコンにパッチ剤事業を4億ドル(約430億円)で売却すると発表。欧州医薬品大手シャイアーの買収で膨らんだ債務の圧縮に充てると説明していた。(共同)