ブラジル保健相を更迭 経済優先のボルソナロ大統領と対立

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 ブラジルのボルソナロ大統領は16日、新型コロナウイルス対策を巡り対立していたマンデッタ保健相を更迭した。新型コロナ感染症を「ただの風邪」と呼ぶボルソナロ氏は経済を優先し、人の移動や商業活動の制限の重要性を訴えるマンデッタ氏を公に批判するなど両者の確執が深まっていた。

 最新の世論調査では、約76%が更迭に反対。各州知事らはマンデッタ氏に従い、独自の規制措置を取っている。政権内でも同氏を擁護する意見が多かったとされ、ボルソナロ氏に対する非難が高まりそうだ。

 ボルソナロ氏は後任の腫瘍学者ネルソン・タイシ氏を伴った記者会見で、命と雇用を病気に例えて「一方だけを治療して他方を放っておくなら患者は死んでしまう」と述べ、マンデッタ氏が感染対策を重視するあまり経済を軽んじてきたと暗に批判した。

 保健省によると、16日時点で国内の感染者数は3万425人、死者が1924人となった。いずれも中南米で最多。(共同)

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