死刑、世界で657件執行 昨年5%減、人権団体報告


 国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは21日、世界の死刑に関する年次報告書を発表し、2019年中に日本を含め少なくとも20カ国で657件の死刑執行を確認したと明らかにした。前年から5%減少し、過去10年間で最も少ない執行件数としている。

 報告書は「死刑をかたくなに維持するエジプトや日本などで執行数が大幅に減った」と説明。一方、米国で長らく停止されていた連邦レベルでの死刑執行についてトランプ政権が再開する方針を示すなど「死刑廃止の流れに逆行する対応を一部の国が進めた」と指摘した。

 アムネスティは「生きる」という基本的な人権を否定する行為だとして、死刑に反対の立場。

 日本での死刑執行は3件で、前年の15件から減少。執行数の上位5カ国は中国とイラン、サウジアラビア、イラク、エジプトだとした。中国については、入手した情報から「毎年何千もの人が死刑判決を受けたり処刑されたりしている」と指摘。一方で、十分な情報が得られないことなどから、北朝鮮やベトナム、シリアと同様に具体的な数字は公表していない。(ロンドン 共同)



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