米ニューヨーク・タイムズ紙(電子版)は23日、全米で新型コロナウイルスの最大感染地となっているニューヨーク市で、感染者が初確認された3月1日には既に1万人が感染していたとみられると伝えた。米ノースイースタン大(マサチューセッツ州)の推測モデルで判明したとしている。
大都市では衛生当局が感染対策を本格化させる数週間前に既に感染が急拡大していたという。ニューヨークやボストンなど主要5都市では、3月1日時点で計23人の感染確認があったが、実際には2万8千人に上っていたと推測している。
推測モデルは学校や交通機関での人の流れを解析するなどした。研究者らは各都市に早い段階で警告したが「モデルをもとに封鎖はできない」と対応を拒否されたという。
多くの研究者は確認された感染者は「氷山の一角」と警告していた。西部シアトル市などは対策を取り感染拡大を抑制したが、ニューヨーク市などは対応が遅れた。(共同)