福井県が新型コロナウイルス対策で全戸に配布しているマスク購入券を盗もうと坂井市内のアパートに侵入したとして、県警坂井署は1日、住居侵入と窃盗未遂の疑いで、同市丸岡町楽間の会社員の男(48)を逮捕した。「マスクが欲しかった」と容疑を認めているという。
逮捕容疑は4月25日午後8時ごろ、不織布マスク50枚入り(2350円)を2箱まで購入できるマスク購入券を盗む目的で、近くのアパートに侵入し、部屋の玄関脇のポストを物色した疑い。ポストには購入券が入っていたが実際には盗んでおらず、気付かなかったとみられる。
署によると、立ち入ったアパートの部屋の住人が自ら玄関に設置していた防犯カメラの映像を見て気付き、同署に相談。映像から中容疑者が浮上した。
県はマスクが不足している状況を受け、都道府県単位では初めて、4月23日から購入券の配布を開始。券には個人情報の記載がなく、誰でも利用することができる。県の担当者は「ポストに券が届いたらすぐに取り出し、大事に保管してほしい」と注意を呼び掛けている。