菅義偉(すが・よしひで)官房長官は11日の記者会見で、尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺で中国海警局の船が3日連続で領海侵入したことに関し、「新型コロナウイルス感染症拡大防止に向けて日中を含む国際社会の緊密な連携が特に求められる中で、そのような連携・協力に影響を与えないためにも、中国側の前向きな対応を強く求めていきたい」と述べた。
菅氏は中国公船がわが国の領海へ侵入して日本漁船を追尾している間、現場海域では「海上保安庁の巡視船から中国公船に対し領海からの退去警告を重ねて実施した」とした上で、「日本漁船の保護の観点から周囲に巡視船を配備し、安全を確保するよう指示している」と述べた。
また、中国側に対しては8~10日かけて外交ルートで厳重に抗議し、日本漁船への接近や追尾をただちに中止し、速やかに領海から退去するよう強く求めたと説明。「中国との間でさまざまな懸案があるが、これまでも首脳会談を含むハイレベルなやりとりの際にも中国側に対して、しっかり提起をしている。引き続き主張すべき点はしっかり主張する」と語った。