タクシー運転手「コロナ解雇無効」 仙台地裁に仮処分申請





記者会見する男性運転手=12日午前、仙台市

 新型コロナウイルス感染拡大の影響による業績悪化を理由に、宮城県塩釜市のタクシー会社「センバ流通」を解雇された運転手4人が12日、会社側に従業員としての地位確認や賃金の支払いを求める仮処分を仙台地裁に申し立てた。

 申立書によると、センバ流通は仙台市を拠点に営業していたが、4月中旬から一時休業。4月30日の労働組合との団体交渉で、組合員8人全員を同日付で整理解雇するとの通知書を交付した。運転手側は「同社は雇用調整助成金を利用しておらず、解雇を回避する措置を講じていない」と主張している。

 仙台市で記者会見した男性運転手(67)は「何の説明もなく解雇された。戻って働きたい」と訴えた。

 同社の代理人弁護士は「申立書の内容を確認しておらず現段階ではコメントできない。今後の手続きで会社側の立場を主張していく」と話した。

 コロナ禍を巡るタクシー運転手の解雇をめぐっては、東京地裁にも仮処分が申し立てられた。



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