ポンペオ米国務長官は18日、チベット仏教の指導者パンチェン・ラマ10世の後継に選ばれたニマ氏が消息不明になってから25年を迎えたとして声明を発表し、ニマ氏を管理下に置いているとみられる中国政府の宗教弾圧を非難した。
ポンペオ氏は、中国が当時6歳だったニマ氏を連れ去ったとして「直ちに居場所を公にすべきだ」と主張。中国がチベット人の文化、宗教、言語的なアイデンティティーを抹殺しようとしていると指摘し「深い懸念」を表明した。
パンチェン・ラマ10世が1989年に死去した後、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世と中国当局が後継にそれぞれ別の少年を選んで対立。ニマ氏は95年に消息を絶った。
チベット自治区の中国共産党幹部は2015年、ニマ氏に関し「健康に成長している。彼は干渉されることを望んでいない」と主張した。(共同)