韓国、さらなる就職氷河期時代へ突入……若者の目は日本に向く……らしい

ニートがコロナより怖い…韓国20代、仕事を求めて海外へ(朝鮮日報)
「なぜ、わざわざ日本まで来て働こうとしているのか」(日本のIT企業の面接官)

 「日本の企業は理工系出身でなくてもチャンスをくれると聞いた」(就職準備生)

韓国、さらなる就職氷河期時代へ突入……若者の目は日本に向く……らしい

今月14日、ソウル市瑞草区にあるKOTRA(大韓貿易投資振興公社)1階のサイバー貿易相談場をスーツ姿で訪れた就職準備生のイ・セモンさん(28)は、日本人の面接官3人の顔が映し出されたモニターの前に座った。面接は日本語で行われた。20分ほどの面接を終えたイさんは「コロナ問題が拡大して戸惑っているが、その理由だけでこれまで準備してきた海外就職を諦めることはできない」と話した。日本は新型コロナウイルスによる死者が我が国の2.8倍の700人を超えるが、働き口さえあれば渡航をいとわないというわけだ。イさんはソウル市内の名門大学の新聞放送学科を卒業したが、希望する仕事には就けなかったという。 (中略)

参加企業は昨年上半期には181社に達したが、今年は半数以下の61社に減った。日本系の企業(50社)が80%を占め、米国企業はわずか2社だけだった。海外就職の希望者も昨年は5000人以上が集まったが、今年は775人まで減少した。それでも競争率は3倍を超えた。

国内で就職口が見つからず海外就職に目を向ける若者たちが増え、海外就職は毎年増加している。産業人力公団が把握している海外での就職者数は、2015年の2903人から昨年には6816人へと2倍以上に増えた。昨年の場合、ITなど専門分野で就職した人が2362人で最も多かった。 (中略)

博覧会で会った就職準備生たちは「外国のコロナも心配だが、自分にとっては目先の就職の方が重要だ」と話した。日本のIT企業の面接を受けたシンさん(26)は「韓国では、どんなにスペックを高く積んでも大企業や公企業への就職は空の星を取るくらい難しい」として「希望条件を下げれば中小企業にはなんとか就職できるが、むしろ日本でもっといい条件の仕事を探せると思う」と話した。

新型コロナ感染拡大による雇用ショックは、若者層が最も大きな打撃を受けている。今年4月の体感失業率を意味する若者層の「拡張失業率」は26.6%で、統計が作成された2015年以来の最高値を記録した。アルバイトなどはしているものの、4人に1人が実際には失業状態という意味だ。

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/05/22/2020052280104_2.html

一定以上の学歴を持っている韓国人ってとにかく勉強をします。
呆れるというか、感心するというか。「ここまでやらないとダメなんだ」ってレベルで勉強してます。日本に留学に来てても「とてもじゃないけど気が抜けない」ということで自国の勉強を並行してやっているなんて人も少なくない。
それでも就職は数少ないのが現状。

サムスン電子をはじめとした財閥上位が賄えるのはラクダが針の穴を通るほどの確率。
30大財閥で新卒の60万人に対して1万人ていどの1.67%。10大財閥になるとおそらくは0.5%あるかどうか。
そこに中途採用者も群がっているわけです。
しかも、この数字はまだまだ相対的に景気のよかった2015年のもの。
それでもこの頃からソウル大学出身者がはじめて9級公務員になる、なんてことも起きていました。
9級公務員は公務員としては最低クラスの等級で窓口受付とかの雑務。ここにソウル大学出身者がきた、ということで騒然となったものです。もちろん、彼らの場合はそこで上がりではなくてより上の7級、5級(ここより上はキャリア扱い)の合格を目指していくのですが。

それが時を経てムン・ジェイン政権となり、最低賃金はわずか2年で約30%上昇させられ、週52時間労働が決められて猶予期間もほんのわずか。
厳しかった就職の門戸はさらに狭められている。
15−29歳の青年層での拡張失業率は26.6%と、この数字の統計が開始されてから最悪のものとなりました。
この「拡張失業率」は就職準備中、あるいは労働時間が週18時間未満の人々まで組み入れた「実質失業率」ともいわれる数字です。
ちょっと前までは20%前後で推移していて「5人にひとりは実質的に失業中」だったのですが、ムン・ジェイン政権になってからは25%前後をうろうろするようになり、さらなる上昇(下降)機運がある、と。

それじゃあ、ということで外国に視線が向くのも当然。
韓国の大学生はTOEICを受けることで、英語を学んでいることが多く。ソウルであればなんとか英語で会話を試みることができます。
ひとつ外国語ができると、次の外国語へのハードルが低くなるのは実際です。難しくはあっても、心理的に楽。
というわけで少なくない韓国人の目が日本に向いている、という事態になるわけです。
日本企業の初任給は安いですが、それでも韓国の中小企業に就職するよりはマシ……というのが実情なのですよ。
大企業正規職と中小企業非正規だと賃金格差は4倍とかですからね。
んー、IT系の技術職であればともかく、それ以外は正直きついんじゃないかなぁ。
ちょっと前までであればインバウンドの接客業なんかでも需要があったようですが、ポストコロナの時代、インバウンドなんてどうなるか分からないものの筆頭ですしね。