政府は29日、経済財政諮問会議を開き、今年の経済財政運営の指針「骨太方針」策定に向けて議論を開始した。民間議員は新型コロナウイルスの感染拡大によって人々の生活が大きく変わっていることを踏まえ、対面や押印などの慣習に基づいた働き方や行政サービスについて、デジタル技術で簡略化する改革を「この1年で集中的に進めるべき」と提言した。
さらに民間議員は緊急経済対策のひとつとして実施された10万円の特別定額給付金の支給が滞った反省に立ち、マイナンバーと金融機関の口座番号をひもづけして使い勝手を向上すべきだと提案した。その上で「(これまでの)公的分野のデジタル化の取組は失敗だったとの猛省に立ち、従来と異なる手法で進めるべき」と厳しい注文をつけている。