米有力紙ニューヨーク・タイムズ(本社ニューヨーク市)は7日、黒人男性暴行死をめぐる抗議デモに軍の介入を訴える保守派上院議員の論説を掲載し批判が殺到した問題で、論説欄を担当する幹部が辞任したと発表した。事実上の更迭とみられる。
辞任したのは論説欄編集長のジェームズ・ベネット氏。サルツバーガー社主は「編集過程で重大な」問題が生じたと理由を説明した。
共和党保守強硬派のコットン議員による「軍を派遣せよ」と題した3日付の論説に対し、800人を超す職員が抗議文に署名していた。内容の事実関係についての検証が不十分との批判も出た。
コットン議員は保守系メディアに「論説のどこが間違っているのかタイムズ紙から説明もない」とし「相違する意見に耳を貸さない子どもじみた連中に降伏した」とサルツバーガー氏らを批判した。(共同)