【ワシントン=黒瀬悦成】米中西部ミネソタ州で起きた白人警官による黒人男性暴行死事件をめぐり、トランプ大統領は7日、首都ワシントンで抗議デモが暴動に発展するのを抑止するため市内に展開させた州兵部隊の撤収開始を命令したとツイッターで明らかにした。米メディアによると、部隊の一部は撤収作業に着手した。
トランプ氏は「全ては完璧に掌握されている」とし、治安情勢が安定化したとの認識を示す一方、「必要であれば(州兵を)直ちに再呼集する」と述べ、過激勢力などにデモの暴徒化を扇動することのないよう警告した。
ワシントンには全米の複数の州から計約5000人規模の州兵が派遣されていた。
ワシントンでは7日もホワイトハウス付近などでデモが行われたが、おおむね平和的に行われ、大きな混乱はなかった。
地元警察によると、事件発生以降で最大規模のデモが行われた6日までの3日間、デモ関連の逮捕者ゼロが続いている。