バーチャル岸和田城ミリ単位で再現、ドローンで3D計測

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 地上からの観測だけではわからないデータも網羅した詳細な「バーチャル岸和田城」を制作するためのドローンによる3次元データ計測実験を、「大阪府泉州農と緑の総合事務所」と大阪市立大大学院工学研究科などが8日、大阪府岸和田市の岸和田城天守閣などを対象に実施した。年内の完成を目指し、市のホームページや動画投稿サイト「ユーチューブ」で公開するとしている。


ドローンの計測による、岸和田城を上空からみた3次元映像
ドローンの計測による、岸和田城を上空からみた3次元映像
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 府と大阪市立大は昨年12月に連携協定を結び、ため池、ダムなどのさまざまな現場でドローン計測を進めている。岸和田市観光課や測量機器会社「TPホールディングス」(箕面市)と協力した今回の3次元データ計測では、外観から内部までミリ単位で精密に計測し、写真でとらえ切れない城の設計情報を取得。パソコンを操作するだけで城を訪れているかのような感覚を味わえるバーチャル映像を完成させ、観光PRにつなげる狙いだ。


岸和田城で行われたドローンによる3次元データの計測実験=岸和田市
岸和田城で行われたドローンによる3次元データの計測実験=岸和田市
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 ドローンは同社が開発したヘリコプター型。コンピューターで飛行経路を自動制御し、長時間の安定飛行が可能。カメラとレーザースキャナーを搭載し、上空からレーザーを毎秒10万回照射することで、木の陰になった地表なども含めて最小2ミリの単位で計測できる。

 城の内部は地上型レーザースキャナーで今月1日に計測しており、8日はドローンで天守閣と周囲の石垣など本丸全体を計測。ドローンは上空約70メートルまで上昇した後、約15分かけて縦横に自動飛行した。地上からの計測データと合わせることで、城全体の立体映像ができあがる。

 府などは、完成に向け、今後も数回実験を繰り返す考え。同研究科の吉田大介准教授は「城全体をここまで高精度に計測する例は全国でも珍しい。この技術は、自然災害や火災で破壊された歴史的建造物の復元に役立つなど、いろいろな可能性を秘めている」と指摘する。

 市観光課の高橋宏和・観光振興担当長は「新型コロナウイルスの感染拡大で観光客が減る中、地域の情報発信に結び付けたい。外出が難しい障害者や高齢者、入国できない外国人にも岸和田城の魅力を知ってほしい」と期待を寄せた。

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