業務上横領罪などで関電元役員らの告発状提出


 関西電力が東日本大震災後の赤字でカットした役員報酬の一部や、金品を受領した元副社長らの税負担分を補填(ほてん)した問題で、市民団体「関電の原発マネー不正還流を告発する会」は9日、業務上横領と会社法違反(特別背任)の罪で、八木誠前会長と森詳介元相談役、岩根茂樹前社長の3人に対する告発状を大阪地検に提出した。

 告発状によると、八木、森両氏は、東日本大震災の影響でカットされた報酬を退任後に補填すると決定。平成28年7月~昨年10月、18人に計約2億6千万円を支払わせ、財産上の損害を与えたなどとしている。

 団体側は昨年12月にも、別の会社法違反(特別背任、収賄)罪などで、八木、岩根両氏を含む役員らへの告発状を提出。告発人の一人で会の事務局を務める宮下正一さん(71)は「前回の告発と合わせ、原発をめぐる黒い金の流れを解明するチャンスだ」と話した。

 関電が設置した第三者委員会は、役員ら75人が福井県高浜町の元助役、森山栄治氏(故人)から総額約3億6千万円相当の金品を受領したと認定した。



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