近年、企業の採用活動は激化し、学生にとって適切な企業選びがますます重要になっています。本記事では、神戸大学大学院経営学研究科の服部泰宏教授が提唱する「採用学」に基づき、企業とのミスマッチを防ぐための情報収集方法や就活のヒントをご紹介します。
企業の採用活動の進化と学生への期待
人材難の時代、企業は従来のキャリアセンター経由の採用活動だけでなく、ゼミやサークル活動などを通じて学生との接点を増やすなど、採用活動に力を入れています。
alt 企業説明会の様子
企業は、求める人材像を具体的に伝えようとする動きを強めています。「コミュニケーション能力」のような抽象的な表現ではなく、具体的な状況におけるコミュニケーション能力の例を挙げるなど、より詳細な説明を行う企業が増えています。
ネガティブ情報も開示する企業も
企業によっては、あえてネガティブな情報を伝えるケースも出てきています。例えば、「力仕事が多い」「納期前は残業が必要」といった入社後のリアルな状況を事前に説明することで、ミスマッチを防ごうという試みです。
服部教授は、「企業のホームページで社員インタビューの『入社してがっかりしたこと、誤算だったこと』を掲載した企業もある」と述べています。
学生のための効果的な情報収集術
学生側が企業の求める人物像を見抜くのは容易ではありません。そこで、服部教授は効果的な情報収集のヒントを提示しています。
企業の求める人物像を見抜くポイント
企業のウェブサイトや採用情報だけでなく、OB・OG訪問やインターンシップなども活用して、企業文化や働き方、社員の雰囲気などを肌で感じることが重要です。
人事担当者との面談では、企業のビジョンや戦略、求める人物像について積極的に質問し、自身のキャリアプランとの整合性を見極めましょう。
採用学を活用した情報収集
採用学は、統計学やケーススタディーに基づき採用を科学的に研究する学問です。企業の採用活動の傾向や採用基準などを理解することで、より効果的な情報収集が可能になります。
まとめ:主体的な情報収集でミスマッチを防ごう
企業の採用活動は常に変化しており、学生は主体的に情報収集を行う必要があります。本記事で紹介した情報収集術や採用学の知識を活用し、企業とのミスマッチを防ぎ、理想のキャリアを実現しましょう。
企業研究を深めることで、自信を持って就職活動に臨むことができます。ぜひ、様々な方法で情報収集を行い、自分に合った企業を見つけてください。