少年少女の「変化」に託した希望 映画「その手に触れるまで」監督インタビュー

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(c)Les Films Du Fleuve - Archipel 35 - France 2 Cin?ma - Proximus - RTBF

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 130人が犠牲となったパリ同時多発テロ(2015年)の首謀者の出身地はベルギーだった。「その手に触れるまで」はそのベルギーを舞台に、イスラム指導者に感化され過激思想に染まった少年、アメッドを描く。この作品でカンヌ国際映画祭監督賞を受賞した兄、ジャン=ピエール・ダルデンヌ(69)と弟、リュック・ダルデンヌ(66)のダルデンヌ兄弟に、作品について聞いた。(水沼啓子)

 パリの翌年、16年にはベルギーの首都でも連続テロが発生。欧州では自国育ち(ホームグロウン)のテロリストが問題となった。

 リュックは「パリやブリュッセルでテロが起きたことが製作を後押ししたと言ってもいい。なぜこのようなテロは起きるのか。イスラム過激派の狂信を描いた映画を撮れば、その理由がわかるのではないかと考えた」と話す。

 そして、ジャン=ピエールは「少年少女は他の人と出会うことによって苦境から抜け出し、変わることができるものだ。本作を作り始めたとき、アメッドも過激思想から抜け出せると考えていたが、(宗教に洗脳されている場合は)それがいかに難しいことかを撮影を通して学んだ」という。

 撮影にあたっては、イスラム教の専門家らを必ず現場に招き、「過激派のイスラム教徒はどんな祈り方をしているのか」といったことを細かく指導してもらったという。作品中、狂信的なイスラム教徒となったアメッドの日常が描かれる。

 ダルデンヌ兄弟はこれまで、カンヌ国際映画祭でパルム・ドール(最高賞)を受賞した「ロゼッタ」(1999年)、「ある子供」(2005年)などの作品を通して、少年少女を描いてきた。

 ジャン=ピエールは「彼らを見ることによって、私たちが生きている今の社会を見ることができる。少年少女は変化を期待できる。つまり希望が持てるということだ」と語り、リュックは「本編のラストシーンでも、アメッドが変わることは可能だという希望を見せている」と付け加え、兄弟仲の良さをみせていた。

 ◇

 12日から東京・ヒューマントラストシネマ有楽町、19日から大阪・テアトル梅田などで全国順次公開。1時間24分。

 【あらすじ】 13歳の少年、アメッドはベルギーに暮らすゲーム好きな普通の少年だったが、モスク(イスラム礼拝所)に通うようになり、徐々に過激思想にのめり込んでいく。放課後クラスでアメッドを教えていた女性教師を「背教者なので排除すべきだ」と導師にけしかけられ、殺害を試みるも失敗し、少年院に入所する。殉教死も怖くないと思っていたアメッドに不測の事態が…。

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