「鬼滅の刃」劇場版、”規格外”上映回数で他作品に波紋 – 「スーパーマン」など影響顕著

2025年7月18日に公開される『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』は、その公開初日から異例の上映回数を予定しており、映画業界内外で大きな注目を集めています。TOHOシネマズ新宿で40回、TOHOシネマズ池袋とTOHOシネマズ日比谷では31回という”規格外”のスケジュールは、他の作品の上映枠に影響を及ぼすことが必至とされ、SNS上では早くも「他の映画の回数が激減」「『スーパーマン』がかわいそう」といった声が相次いでいます。

劇場版「鬼滅の刃」無限城編第一章のキービジュアル。記録的な上映回数で日本の映画界に大きな影響を与えている。劇場版「鬼滅の刃」無限城編第一章のキービジュアル。記録的な上映回数で日本の映画界に大きな影響を与えている。

他作品への顕著な影響:「スーパーマン」の事例

特に影響が指摘されているのは、7月11日に先行公開されたジェームズ・ガン監督の超大作『スーパーマン』です。一部の映画ファンは、7月18日金曜日の上映スケジュールを確認した結果、「上映回数が9回から3回にまで減らされている」と具体的な数字を挙げて状況を報告しました。また、IMAXなどの特殊上映が早期に終了することに対する同情の声も多く見られ、ファンの間で懸念が広がっています。この「鬼滅の刃」の影響は、大規模なスクリーン数を持つ映画館における他の洋画作品のスケジュール調整を迫る形となっています。

今後の超大作映画への懸念

『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章』の公開以降、立て続けに公開されるハリウッド大作への影響も懸念されています。7月25日公開予定のマーベル映画『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』、そして8月1日公開のディズニー&ピクサー最新作『星つなぎのエリオ』などがその対象です。これらの作品について、今後の上映スケジュールや最終的な興行収入に与える影響が、映画ファンや業界関係者の間で注視されています。

映画ファンからの多角的な反応

こうした状況に対し、映画ファンの間では複雑な感情が渦巻いています。「作品自体に恨みはないが、興行のやり方には疑問を感じる」「作品は素晴らしいが、他の映画の機会を奪うのはどうか」といった声は、作品そのものへの批判ではなく、映画館のスクリーン割り当てや業界システムに対する問題提起と捉えられます。

一方で、映画館側の判断を理解する声も少なくありません。「『鬼滅の刃』の上映回数が多いのは、それだけの需要があるからだ」「観たい作品を観ればいいだけ」「誰もが『鬼滅の刃』を観るわけではない」といった意見は、市場の需要と供給の原理、そして観客の選択の自由を重視する視点を示しています。このように、映画ファンの間でも様々な意見が交錯し、議論が深まっています。

まとめ

『鬼滅の刃』の圧倒的な人気と、それによる他作品への影響という今回の現象は、日本の映画業界における需要と供給のバランスの難しさを改めて浮き彫りにしています。多様な作品が共存し、それぞれのファンに届けられる上映環境の構築は、今後の映画業界にとって重要な課題となるでしょう。

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