韓国統一省報道官は14日、脱北者団体による体制批判ビラ散布に反発した北朝鮮の金与正・朝鮮労働党第1副部長が報復措置を表明したことに関し、南北双方が「あらゆる合意を順守するために努力しなければならない」との声明を発表した。敵対行為の中止を明記した南北間合意を念頭に、自制を呼び掛けた。
これに対し、15日付の朝鮮労働党機関紙、労働新聞は「連続的な報復行動に移る」と改めて強調。与正氏の13日の談話同様、北朝鮮・開城の南北共同連絡事務所の取り壊しを予告し、その次の段階では「軍が断固とした行動を開始する」と軍事的措置を警告した。
南北は15日、故金大中大統領と故金正日総書記が史上初の南北首脳会談で南北共同宣言に署名してから20年の節目を迎えたが、北朝鮮は対決姿勢を強めている。(共同)