【ニューヨーク=上塚真由】米南部ミシシッピ州議会は28日、南北戦争時の南部連合(南軍)旗の紋章を使用した州旗のデザインを変更する法案を可決した。中西部ミネソタ州の黒人男性暴行死事件の抗議デモが広がる中、奴隷制維持のために戦った南軍の旗は人種差別の象徴として、変更を求める圧力が高まっていた。
共和党が多数を占める州議会上下両院は、それぞれ賛成多数で法案を可決。リーブス知事(共和党)も「論争を終わらせる時がきた」として法案に署名する意向を示している。
赤地に描いた青い対角線上に白い星が並ぶデザインの南軍旗の紋章をあしらったミシシッピの州旗は1894年から使用されてきた。2001年には住民投票が行われ、3分の2が使用継続を支持。南部ジョージア州が01年にデザインを変更して以降、ミシシッピが南軍旗の紋章を使用した最後の州となっていた。
だが、ミネソタ州の事件を受けて状況が一変。スポーツ界などでも南軍旗の使用を禁止する動きが広がる中、米メディアによると、今月25日までの調査でミシシッピの州民の55%が変更を望んだという。