茂木外相「遺憾。信頼を損ねる」 香港国家安全維持法成立で談話


 茂木敏充外相は30日、中国が全国人民代表大会(全人代)常務委員会で香港に導入する「香港国家安全維持法」を全会一致で可決したことを受け、談話を公表した。茂木氏の談話全文は以下の通り。

 わが国は、全人代常務委員会において、国際社会や香港市民の強い懸念にもかかわらず、香港特別行政区における「国家安全」に関する法律が制定されたことに遺憾の意を表明します。

 香港はわが国にとって緊密な経済関係および人的交流を有する極めて重要なパートナーであり、「一国二制度」の下に自由で開かれた体制が維持され、民主的、安定的に発展していくことが重要であるというのがわが国の一貫した立場です。

 国際社会は、1984年の英中共同声明に基づく「一国二制度」の原則に対する信頼に基づき、これまで香港との関係を構築してきており、それが香港の繁栄につながってきました。今般の法律の制定はこのような信頼を損ねるものです。

 わが国は、引き続き状況を注視するとともに、緊密な経済関係を有する香港における日本国民や日本企業などの活動や権利がこれまでと同様に尊重、保護されるとともに、香港市民の権利や自由が尊重されるよう、関係国と連携しつつ中国政府に対して求めていきます。



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