【北京=三塚聖平】日系自動車大手4社は3日、中国市場における6月の新車販売台数を発表した。新型コロナウイルス蔓延(まんえん)で打撃を受けた中国自動車市場の回復により、トヨタ自動車、日産自動車、マツダの3社が前年同月比で3カ月連続のプラスを確保した。
トヨタは22・8%増の17万2900台と、5月(20・1%増)に続き2割台の大幅増を達成した。日産は4・5%増の13万6929台、マツダは7・3%増の2万1002台だった。
ホンダは4・1%減の14万2363台で、5カ月連続の前年割れを余儀なくされた。6月の販売台数は5月(13万4230台)を約8千台上回るなど販売の回復が進んでおり、年後半に巻き返しをはかる。
中国の自動車市場は、新型コロナの流行を受けて今年2月を中心に大幅な販売悪化に苦しんでいたが、政府の市場刺激策もあって回復傾向が続いている。一方で足元で続く販売好調は、感染拡大が深刻だった時期に消化しきれなかった需要がずれ込んで起きている側面もあるとみられる。世界経済の悪化が中国にも波及し、今年後半に向けて回復の勢いがそがれる可能性も指摘される。