政府は6日、新型コロナウイルス感染症対策分科会の初会合を東京都内で開いた。尾身茂会長は冒頭のあいさつで、会議を重ねる「時間的な余裕はない」と強調し、検査態勢の在り方や水際対策などについて初会合で基本合意を得たいとの考えを示した。
冒頭、西村康稔経済再生担当相は「感染状況の分析、ワクチン接種のあり方、今後の感染症対策のあり方を議論してほしい」と述べた。初回に関しては、東京都を中心とした感染状況、10日に予定されている移動制限の緩和、PCR検査の戦略的拡大などについての議論を求めた。加藤勝信厚生労働相は「医療施設や高齢者施設での感染が報告をされている。今後求められる対応について議論してほしい」と語った。
尾身氏は「社会経済活動と感染拡大防止対策をいかに両立させるかが、国民的な関心、課題だ」と述べた。そのうえで、検査態勢の在り方▽感染拡大に対するめりはりのついた戦略▽感染対策に必須なリスク評価▽偏見・差別への対処▽重要な水際対策の考え方-の5つのテーマについて、初会合で基本合意したい考えを表明した。
分科会は専門家会議廃止とともに設置された。専門家会議副座長の尾身氏がトップを務め、リスクコミュニケーションや経済学の専門家、県知事がメンバーとなった。