小池氏、東京版CDC創設を表明 3千億円規模の補正予算案





記者会見で質問者を指名する東京都の小池百合子知事=6日午後、都庁

 東京都知事選で再選を果たした小池百合子知事は6日午後に記者会見し、新型コロナウイルス対策として選挙公約に掲げていた、米疾病対策センター(CDC)の東京都版の創設に向けた準備を進めると明らかにした。また、新型コロナの患者を受け入れた医療機関への財政的な支援などを盛り込んだ補正予算案を週内に編成する考えも示した。

 東京都版CDCについて、小池氏は「新しい建物を作るのではなく既存の機能を生かす」とし「都や区市町村、病院、研究機関の持つ情報を分析、評価して都民への情報発信を担う拠点となる」と説明した。国立感染症研究所や厚生労働省、大学などとも連携する形で、早期の実現に向けて検討を進め、感染第2波に備えるという。

 また、新型コロナ対策として「今年度6回目となる補正予算案を今週中に編成し公表したい」と述べた。患者を受け入れる医療機関への経営支援や、医療従事者への慰労金の支給などを行うほか、中小事業者への家賃支援なども盛り込む方針。

 財源としては、政府の交付金を主に活用するが、小池氏は「都としての支援も含めたい」と述べた。都によると、総額3千億円規模を見込んでいるという。

 記者会見に先立ち、小池氏は官邸で安倍晋三首相と会談した。再選を報告し、新型コロナの感染収束や東京五輪・パラリンピックの開催に向けて協力していく方針を確認した。

 大会組織委の森喜朗会長とも都庁で面会した。森氏からは「政府、都、組織委でコロナ対策会議を立ち上げたい」と提案を受けた。小池氏は「コロナ対策をしながら準備を進めたい」と応じた。

 都知事選の開票結果は、6日未明に確定した。小池氏は平成24年に猪瀬直樹氏が獲得した約433万票に次いで、過去2番目に多い約366万票を獲得した。



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