米交流サイト大手フェイスブック(FB)が香港国家安全維持法(国安法)の施行に伴い、香港政府の要請に応じてこれまで実施していた利用者データの開示を一時停止したことが6日、分かった。国際的な人権の専門家と協議している。
国安法は「インターネットなど国家の安全に関わることに対し必要な措置を取り管理を強化する」と定め、香港で従来認められた「言論の自由」が脅かされる懸念が強まっている。米IT大手の対応次第で、米国と中国の両政府の対立が激しくなる可能性がある。
米メディアによると、一部の利用者や活動家は罪に問われるのを恐れ、ソーシャルメディアのアカウントを削除する動きが出ているという。
FBの広報担当者は「当社は表現の自由が基本的人権だと信じる。人々が身の安全や影響を恐れずに自らを表現する権利を支持する」と述べた。(共同)