英国の監査法人の監督当局である財務報告評議会は6日、KPMGなどの四大監査法人に対し、監査部門のグループ内での独立運営を要求する基本方針を示した。収益性が高いとされる経営コンサルティングなどの非監査部門と監査部門を財務などの面で区別して利益相反を防ぎ、監査の質を向上する狙いだ。
英国では2018年の大手建設会社の破綻をめぐって、監査法人が経営悪化を見抜けなかったといった批判が出ており、改革の必要性が指摘されていた。四大法人は10月23日までに実行計画を提示し、24年6月末までに完全実施する。
対象となるのは「ビッグ4」と呼ばれるKPMG、デロイト・トウシュ・トーマツ、アーンスト・アンド・ヤング、プライスウォーターハウスクーパース。(共同)