PCR検査ロボを推進 橋本康彦・川重新社長





インタビューに応じる川崎重工業の橋本康彦社長=13日、東京都港区(井田通人撮影)

 6月に就任した川崎重工業の橋本康彦社長が13日、産経新聞などのインタビューに応じ、今後の経営方針について、新型コロナウイルス感染拡大の影響も踏まえ「非常に短期間で会社の体質を筋肉質にすることが求められる」と述べ、スピード感を特に重視する考えを表明した。PCR検査ロボットシステム事業を全社プロジェクトとして積極的に推進する方針も示した。

 PCR検査ロボシステムは医療検査機器大手シスメックスと出資するメディカロイド(神戸市)が開発。橋本氏は「まずは人の往来を元に戻すことが、われわれだけでなく世界の人々にとってメリットがある」と述べ、運用開始は「秋以降になるだろう」とした。

 一方、同社初のロボット事業出身の経営トップに選ばれた理由について「会社を大きく変革させなければならない中で、新事業に躊躇(ちゅうちょ)なくどんどん出ていくスピード感を評価してもらった」と説明。会社の現状に関しては「製品は顧客から非常に信頼されているが、ステークホルダーへの意識が少ない。少し自分のペースで働いている人が多いので、全社的に変えなければならない」と述べ、短時間で結果を出す社員を評価するといった人事制度改革にも取り組む考えを示した。

 造船など不振事業をめぐっては「全事業に『選択と集中』を求めている」とした上で、「選択する基準は、自分たちが出したい製品よりも、今市場が求めているものを出すようにと指示している」と語った。



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