群馬県の山本一太知事は22日の定例会見で、同日始まった観光支援事業「Go To トラベル」を県内旅行に活用するよう県民に呼びかけた。首都圏を含む県外で新型コロナウイルスの感染拡大が続く現状を踏まえ、安全面を考慮する一方で、県内旅行を促進して観光業の活性化につなげたい考えを示した。
今月末まで県内旅行で宿泊料の割り引きが受けられる県民限定の観光需要喚起策「愛郷ぐんまプロジェクト」が成果を挙げており、山本知事は「(近場を観光する)マイクロツーリズムが浸透してきた」と評価した。
「Go To トラベル」をめぐっては、東京都発着の旅行が急遽(きゅうきょ)対象外となるなど混乱も生じた。山本知事は「(首都圏で)急に感染者が増える事態を想定していなかった」と指摘した。
会見に先立って菅義偉官房長官とテレビ会議を行い、マイクロツーリズム推進の予算措置を要望したほか、改正新型インフルエンザ等対策特別措置法を改正するよう働きかけたと明らかにした。
一方、県は同日の感染症対策本部会議で、感染状況は抑制されているとして、行動基準などを定めた県独自の警戒レベルは最も低い「1」(限定的な制限)を維持すると確認した。